強迫性障害とは戸締りをちゃんとしたか何度も確認したり、手に細菌がいると思って何度も手を洗ってしまうなど、何度も同じ行為を繰り返してしまう事です。私も水道の蛇口がきちんと閉まっているのかが気になり、何度も確認をしてしまいます。大丈夫だと分かっているのに、頭のどこかで何となく納得できなくて、同じ行為を繰り返してしまいます。
今回は強迫性障害になってしまう原因、どうすれば症状がよくなるのかを考えていきたいと思います。
強迫性障害になってしまう原因
例えば戸締りを何度も確認してしまうのには、戸締りを忘れると泥棒に入られ、財産を奪われてしまうというリスクがあるので、そのリスクを無くそうと戸締りを完璧にこなそうとします。しかし原因にはそれだけではなく、戸締りをきちんとしないことにより、親に怒られたりした事など何かしら罰を受けた事が原因で、戸締りを何度も確認してしまうような強迫性障害が出やすいと思います。
私も小学生の頃、忘れ物をして怖い先生に怒られた事があり、それが怖くて家で持ち物をちゃんと確認してきたにもかかわらず、登校中に持ち物をひっくり返して確認していたことがありました。確かに忘れ物はよくありませんが、あまりに怒られるという罰を恐れすぎてしまうと、強迫性障害を引き起こしやすくなります。
家の電気の消し忘れや水道の閉め忘れが気になっても、ホテルや旅館の電気や水道の閉め忘れは、それほど気にならない人も多いのではないでしょうか。ホテルや旅館なら光熱費が発生しないので、リスクが無いのでいつも気になる事が気にならなくなりやすいです。
強迫性障害は恐れが根底にある
強迫性障害にはミスをしてはいけない、絶対にミスを許せないという状況が強迫性障害を発生させやすくなります。戸締りが気になるのなら忘れると泥棒に入られ財産を失う恐れ、電気の消し忘れや水道の閉め忘れが気になるのなら、光熱費が非常に高くなってしまう恐れが根底にあります。
大事な書類をきちんと書いたのにもかかわらず何度も見直してしまうのは、書類をミスすると人生に関わってしまうからミスできないという恐れ、手を何度も洗ってしまうのは、食中毒で死ぬのが怖いという恐れ等が根底にあります。
強迫性障害を和らげるには
強迫性障害の症状を和らげる方法に、環境を変えることがあります。私の場合、忘れ物をして怒る怖い先生が担任から外れたら、荷物を何度も確認する癖は無くなりました。また清潔にしなければいけないという軽い強迫観念を持っていたこともありましたが、猫を飼うようになってからそれ程気にしないようになりました。
担任の先生が外れたのは時間の経過と共に起こりました。猫を飼うようになったのも時の流れで、成り行きで飼う事になったので、症状を和らげるためのきっかけは淡々と生きていれば、人生のイベントのようにやってくるようです。
きっかけが無くとも、ミスをしてもリスクの無いような生活環境にしていけば、症状は楽になりやすいです。水道の閉め忘れが気になるのなら、水道代が定額の所に住むようにしたり、戸締りが気になるのなら警備システムのあるところで暮らすなど、対策はあります。
同じ行動を何度もしても焦らない
大丈夫だと分かっていても同じ行為をするのは苦痛ですが、なかなか症状があると納得できなくて不安になってしまいます。まずはそんな自分も認めてください。無意識にそういう何度も繰り返す事に自分で自分を叱咤してしまっています。自分を責めれば責めるほど、自分に自信がなくなってしまいます。
繰り返す行動に制限をつけてみる
電気を確認するのは3回までなど、制限をつけるようにすると、反復行動が少しおさまります。それでもソワソワしてしまいますが、少しずつ慣らしてなれるしかありません。反復行為は習慣になってしまっているので、それを抑えるにはまた違う習慣を身につけなければいけません。
少しずつゆるい気持ちを持って過ごしていく
強迫性障害はミスが出来ない、ミスをするととんでもない事があるが根底にあるため、ミスをゼロにしなければいけないという、余裕の無い心を生み出してしまいます。ミスが無いのは理想ですが、人は誰しもミスをするものです。ミスを過剰に恐れる、ミスを非常に気にしてしまうのは、人にも自分にも厳しいから起こりえることです。
人の心は怠けやすく、心を律することは大切な事ですが、ミスを絶対に許せないという余裕の無い心構えは、心を苦しくさせてしまいます。人の心をゴムに例えるとゴムを伸ばしきってしまうといずれはゴムが切れるように、余裕が無い心はゴムが切れるように壊れてしまうかもしれません。
人生は多少いい加減でも大丈夫です。自分が特別しっかりしていなくても何とか世の中は回ります。始めは時間がかかるかもしれませんが、少しずつ肩の力を緩めた生活をしていくよう心がけるのが大切ですね。始めは考えている事と行動が一致しない事も多いかもしれませんが、少しずつ繰り返していけばいつかはなりたいように過ごせるようになります。
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